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42.195km---------Honoluluへの道(3) [旅]

寒風吹く駅のホームを小ぶりのスーツケースを引きずりながら日暮里まで来た。




すでにヘトヘトになった訳はスーツケースにあった。


地元の駅までスーツケースを転がしていたら、何かおかしい。


横に逸れたりうまく走らなかったりと。


原因は車輪のひとつが縦2つに割れていた。


もう何回も渡米を繰り返したにもかかわらず、ノーメンテナンンス。


そんな自分に、スーツケースが悲鳴をあげて抗議していた。



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京成ライナーの車窓から見た、冬の乾いた夜の街。


通過する駅のホームにたたずむ日常の暮らしを送る人たちをぼんやり眺めていたら、


ふと寂しさに包まれた。


たった10日間の旅なのに、このまま家に帰ってしまいたくなった。


人生初の海外ひとり旅がビビりながら始まる 。





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成田第二ターミナル


すんなり搭乗手続きを済ませ名店街で腹ごしらえ。


機内食は期待しないのでここで食べるのがいつもの事。





午後9時過ぎの空港はガラーンとしてほとんどが業務を終了していた。


搭乗デッキに着くと修学旅行の高校生でごったがえしていた。


修学旅行がHAWAII・・・・。



自分が子供の頃、HAWAIIはまだ遠く夢のまた夢。


沖縄がアメリカだった時代。


1ドル360円だった時代。


アメ車が巨大だった時代。


いったい彼らはどの様に感じているのだろうか?国外へ出て行くという事を。


ここであーだこーだ言う気はないが、臨海学校にでも行く気分なのか少し騒ぎ過ぎだな。



そんなこんなで機上の人へ・・・


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42.195km----------Honoluluへの道(2) [旅]

さて、レースはエントリーしたが問題は山積み。


なにしろ電車や車で気軽に行ける所ではない。


途方もない距離と、いきた英語がそこにはあった。




ホノルルにはアメリカ人の友達が居るが、おんぶにだっこで居られるわけはない。


先ずは宿探しからだ。




ネットで検索すると、ワイキキで1泊110ドル辺りが目立つ中で1泊75ドルと格安ホテルを見つけた。


もちろんベッドとキッチンのみの部屋だが、観光目的ではないのでこれで十分だった。


英語がほとんど話せないので、メールでコンタクトを取ることにした。


ホームページには、日本語でOK!・・と書いてある。


ラッキー!と、日本語で送信!


返信メールには一言






english please !!






たったこれだけ。



これがアメリカ人か、と思いながら箇条書きの英語で再送!


が!・・すでにマラソン前後の予約はいっぱい。




その後も10件ほどの問い合わせをしたが、高額な部屋しか残ってはいなかった。




部屋探しと並行して航空機と特急列車の手配も進めた。


インターネットとは便利なもので、夜中でも自分の部屋でチケットが買える。


通路側の座席で後ろに席がない場所をとれた。


後ろに気兼ねなくシートを倒せる所とすぐにトイレに立てる所。


自分の中での、座席選びの基本




一方の部屋探しは頓挫したまま、時間だけが過ぎて行った。






そんな中、地方のイベントに行った帰りの高速道路。



1本の国際電話が鳴った。





『いつ来る?』


『部屋は決まったの?』


『部屋が空いているから家に来なよ!』




あぁ!何というタイミング。


それはホノルルの友達からの救いの手だった。



彼が日本でステイした時に色々と協力した事が今、帰って来た。


変な意味ではなく、何気ない親切は身を助けるものだなぁ。


10月下旬の夜、高速道路わきでふと熱いものがこみ上げた。



DSC07440.JPG



かくして、ホノルルまでの道は繋がっていった。



パスポートと少しのお金、そして友達の住所を記したメモを持って。



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--------------------つづく--------------------






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42.195km・・・Honoluluへの道(1) [旅]

『いままで走った事あるの?無理でしょ。』



『オレは走ろうと思わないね、苦しい思いしてまで・・』



『どうしたの?最近、健康オタクじゃん!』



『誰に影響を受けたのかな?』



『アンタはマラソンをなめている!』



『ハワイまで行って走らないでしょ!遊ぶよ、フツーは。』



『あぁ、担架で運ばれているアナタが見えるよ。』



『ふぅ~~ん・・・・失笑』





ホノルルマラソンを走る!!!と、宣言した時の周囲の反応は冷ややかだった。



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40歳を機に始めたランニング!


河原沿いの道路で夜な夜な走り始めた頃は、5kmも走れば2日は筋肉痛に悩まされた。

それでも徐々に筋肉痛の間隔が伸びて、半年も過ぎた頃には余裕で20kmを走れる体に成長した。


そうなると独りで黙々と走る河原では物足りなくなり、とりあえず本屋へと足を運ぶ。


ランニング雑誌を手に取りパラパラとめくると、思ったよりも華やかで多様な世界に驚いた。



家に帰ると、新たな世界の扉でもあるランニング雑誌を食い入るように読み漁った。

色々なマラソンレースが行われている事を知り、久しぶりに胸がワクワクした。

インターネットで情報を収集し、初レースはどこを走ろうかと胸を躍らせていた。

そんな中、ふと浮かんだ文字が。



!!!Honoruru!!!


マラソンといえば、ホノルル!


DSC07428.JPG


いたって単純である。




人生初のマラソンがフルマラソン!というだけでも無謀だが、海外マラソンのおまけ付きだ。


こうと決めたら止まらない性格を、いままで何度恨んだことだろうか。



そんな不安をよそに、すでに気持ちはホノルルの青い空の下を走っていた。



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----------------------------つづく-------------------------------



この記事『Honoruruへの道』は、マラソンを趣味とするきっかけになった『ホノルルマラソン2006』参加とその旅の記録である。


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